・ひとつ裏を読む(其の四)
さて、馬柱を正しく読む方法を書いてきましたが今回が最後。
【距離・コース別成績】
馬柱には必ず書いてある距離・コース別の成績。
今回のレースが中山競馬場で行われるのならば、中山競馬場の成績が。
1600mで行われるのならば、1600mの成績が書いてあると思います。
数字を4つならべて【2,0,1,5】などと表現されます。
ここでも注意しなければならないことがあります。
例を出してみます。
A:中山・芝【4,2,0,0】
B:中山・芝【0,0,1,5】
今回も中山競馬場の芝コースでレースが行われます。
この2頭の馬のうちどちらを高く評価しますか?
そうですね。答えはわからないです。
パッと見るとAの馬の方が4勝していて連対率100%と見栄えが良いですよね。
買いたくなる気持ちもよくわかります。
しかしここでひとつ裏を読むのです。
はたしてその4勝の”質”はどうだったのか、と。
仮にこのレースがOP競走だとします。
Aの馬の4勝はもしかしたら下級条件で挙げたものかも、と考えてみてください。
未勝利→500万→500万→1000万、で4勝したのかもしれません。
これではこのコースを苦手としていないことがわかるに留まり、適性により今回評価を上げる理由にはなりません。
さらに関東馬か関西馬かの違いによって違いも出てきます。
関西馬が中山でこれだけの成績を上げていれば、調教師がその馬の中山適性を信じていることが考えられでしょう。
となると中山に出走させてくるということは、勝負度合いが強いと判断できます。
ここで皆さんに1つ覚えておいていただきたいポイントがあります。
それは
負ける理由は幾通りもある
ということです。
そして
結果を出す馬は負ける理由が少ない馬
なのです。
どういうことか。
ここで先ほどのBの馬を見てみます。
中山・芝【0,0,1,5】という成績。
一見すると中山競馬場を苦手としているように見えます。
ですが、これも見た目に騙されてはいけません。
なぜならば負ける理由は幾通りもある、このことから
他にも負けた理由があるのではないか、と考えるべきなのです。
中山競馬場のコース適性が無いと結論付けてはいけません。
そして大切なこと、
多くの穴馬はこのパターンで穴を開けます。
隠れた適性などではありません。
見栄えに騙されたファンの過小評価が作りだしているのです。
こういう馬を見つけだすことができれば、さらに差を広げられると思います。
さて、正しい馬柱の読み方を書いてきました。
共通するポイントは、目線を少し変えてひとつ裏を読むことです。
他のファンと差をつけるためにこの考え方は大事ですよ!