・ひとつ裏を読む(其の二)
今回も馬柱の正しい見方を書いていきます。
【走破タイム・上がり3F】
競馬新聞に書いてある走破タイムはその馬自身が記録したタイムです。
またほとんどの新聞には上がり3Fのタイムが書かれています。
上がり3Fのタイムとはゴールから遡って600mの走破タイムのことです。
しばしば末脚の指標として使用され、タイムが速いほど瞬発力があると判断されます。
先日もハープスターが新潟2歳Sでみせた3F32.5というタイムが話題になりました。
これらは当然速ければ速いほど評価が上がります。
ただ、ここも疑ってかかる必要があります。
それは
横の比較をしない
こと。
横の比較とは、2頭以上の他の馬と比べることです。
その馬自身が過去に記録したタイムではなく、別の馬とタイムと比較するのです。
なぜならば横の比較はまったく意味をなさないことがほとんどだからです。
その理由は、走破タイムは
展開・馬場状態により大きく変化する
からです。
馬場状態で変化することは容易に想像できますが、展開によっても大きく変化することを理解しなければなりません。
前掛かりのレースなのかそれとも後ろ寄りのレースなのか。
先団に付けられたのか付けられなかったのか。
それだけで大きく変わるのです。
たとえ同じレースに出ていた馬同士だとしても、それぞれの馬がもつ理想の展開で運べたかどうかわからず、ましてや違うレースに出ていた馬同士で比較することはまったく無意味であると考えています。
ではこの走破タイムはどのように見ればいいのか。
横の比較、さらには縦の比較すら意味がないとなるとどのように使えばいいのか。
その馬が発揮できるタイムの目安
くらいに考えるべきでしょう。